通訳・翻訳キャリアガイド


 通訳・翻訳
サイマル・アカデミー



翻訳・通訳者養成の老舗スクール

サイマル・アカデミーは、通訳界の老舗として知られるサイマルが後進育成のために設立したスクール。1980年の開校以来、翻訳・通訳者養成において、高い英語力、幅広い教養、高い見識を持つ受講生を輩出してきた。

同校の「翻訳者養成コース」には、「英日コース」と「日英コース」があり、「英日コース」はさらに、「総合翻訳(フィクション・ノンフィクションの翻訳者をめざす)」と「産業翻訳(金融・経済などの翻訳者をめざす)」に分かれている。そして、英日・日英それぞれのコースには、「準備科」「基礎科」「本科」という3段階のクラスが設けられている。

例えば「英日コース」で言えば、「準備科」は、英語力・日本語力を高め、受講者が「総合翻訳」と「産業翻訳」のどちらに向いているかを見極めるためのクラス。その後、「基礎科」では、原文を読み込み、誤訳のない翻訳文を作るスキルを学び、「本科」では、さらに専門知識を深め、プロ翻訳者としての技を磨くということになる。

自分のレベルに合ったクラスへ

この3段階のクラスのどこに入るかを決定するには、入学時に英語のレベルチェックに加え、翻訳テストが行われる。「ご自分のレベルを正確に知り、最適なクラスを選択していただきたい」と、翻訳者養成コース・コーディネーターの米田真紀子さんは言う。

受講生それぞれが、自分のレベルに合ったクラスに入るということは、クラス活動を活発にし、ひいては受講生自身の力を伸ばすことになる。というのは、同校の授業は、クラス内で受講生どうしが積極的に意見交換することが多いからだ。特に「本科」では受講生がチームを組んで、翻訳・チェック・編集などを担当し、1冊の本に仕上げることもある。

このような訓練を受け、プロとしての実力と感覚を身につけた受講者は、各界で即戦力となる。



新聞記事の分析から経済を知る

熱のこもった成瀬先生の講義。2時間があっという間に終わってしまう
18時45分に授業が始まると、受講生それぞれが、今日の『日本経済新聞』で気になった記事を発表。「三世代同居に減税」「アフリカへの支援とコメ問題」「バイオ燃料」と話題が提示されるなか、担当の成瀬由紀雄先生が記事の背景を経済的視点から分析していく。「この記事の裏にはどんな意図が働いているのか -- 経済原則や、経済が生き物のように反応していく状況が解説されるのを、受講生は熱心に聞き入っている。まるで大学のゼミのような雰囲気だ。受講生には、毎日『日本経済新聞』を読むことが義務づけられているという。

課題に入る前に、成瀬先生から推薦図書が紹介される。受講生には、翻訳者としての教養を深めるため、参考図書260冊のリストが渡されている。今日紹介されたのは、それ以外の1冊。内容紹介とともに、翻訳の良し悪しについてもコメントがなされる。有名な学者の訳だが、受講生は「自分たちのほうがいい訳ができる」と感じたようだ。

厳しい指摘だから学べる翻訳の本質

「今日の新聞で気になったのはどの記事ですか?」受講生一人ひとりが気になった記事を挙げていく。
今日のテキストは“ECONOMICS: A Very Short Introduction”(Partha Dasgupta, Oxford University Press, 2007)。前回の授業で担当部分が割り当てられていて、受講生は翻訳したものを授業前にメールで提出することになっている。授業では、それらの翻訳を全員で評価し合う。

先生からは、誤訳に対して手厳しい指摘が……。しかし、そのなかには「代名詞・冠詞に注意する」「長い英文を訳すには日本語を短く切る」など、数々のアドバイスが散りばめられている。受講生が厳しい指摘に落ち込むことがないのは、こうしたコメントの貴重さが分かっているから。もちろん先生のキャラクターによるクラスの明るい雰囲気も手伝ってのことだ。


「翻訳者養成コース」英日コース 産業翻訳基礎科 金融・経済
見学日: 2008年5月30日(金) 授業時間:120分
定員数: 12人
カリキュラム: 6カ月、週1回
受講料: 154,350円 (6カ月)
今回の授業の流れ: 日本経済新聞』を読む (25分) → 先生から参考図書の紹介 (15分) → 受講者が翻訳を発表、全員で講評 (80分) → 次回課題の分担 → 終了
受講生全員が発言。大学のゼミのような活気あふれるクラス


まだ山の1合目。でも着実に登っているのが分かります

学生時代から、金融・経済の世界で働きたい、日本語を扱う仕事をしたい、と考えていました。それを融合したのが翻訳だったんです。実は、スクールに通う前に通信講座で勉強していたのですが、やはり直接プロに教わりたいと思うようになりました。一人で勉強していると自分の弱みや強みが分からないのです。

スクールを選ぶときには、クラスがレベルごとに分かれていることを条件にしました。「英日コース産業翻訳」の成瀬先生の授業はまるで大学のゼミのよう。翻訳についてだけでなく、金融・経済の話をたくさんしてくださるので、とても勉強になります。私は今春から本科に進級しましたが、基礎科で同じクラスにいて先に進級していた人たちが、半年間ですごく成長しているんです。私も半年後は!と意欲がわいてきます。

金融・経済の勉強はきりがない、英語も日本語も、やればやるほど奥が深い。今私は、プロの翻訳者になることを山頂のゴールに据えて、頂上をめざして登っているところです。



翻訳は自ら試行錯誤して学ぶものだから間違いは財産です。教室は受講生にまだ英文が読めてないということを実感してもらう場。そこからプロの翻訳者が生まれます。(成瀬 由紀雄)






School data
所在地: 《新宿校》 〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-22-2 新宿サンエービル15F
分校・系列校: 虎ノ門校・大阪校
主なコース: 翻訳者養成コース・通訳者養成コース・実践英語コース
入学金: 31,500〜54,600円
受講料の目安: 翻訳者養成コース基礎科 154,350円
URL: http://www.simulacademy.com







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